京都で馬車体験&保津川ラフティング視察レポート

観光ビジネスを専門とする中小企業診断士で構成している合同会社観光ビジネス研究会経営革新等支援機関認定)では、毎月、地域の観光地を視察し、視察終了後、参加者に記入いただいたアンケートを集計して、現状のSWOT(強み・弱み・機会・脅威)を用いて整理し、観光ビジネスの専門家の視点から課題を抽出して、具体的な提案を実施しています。

今回、第5弾として、京都亀岡での馬車体験・保津川ラフティングを取りあげます。

視察日時:2013年5月26日(日)13:00〜 

視察場所:京都府亀岡、保津川

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京都で馬車体験&保津川ラフティング視察 アンケート結果

利用して、良かったと思う点は何でしょうか?

<京馬車>

・馬車での走行中に、ガイドが軽快なトークで、馬に関する様々なことや周辺の自然環境などについて丁寧にわかりやすく説明してもらえて勉強になった。子供にもわかりやすい。

・ニンジン餌やり体験や馬に直接触れ合うことができ、貴重な体験ができた。

・のどかな自然の中でゆったりとした体験ができ、馬車特有の気持ちの良さと非日常感が楽しめる。また、時折訪れる登り坂では、馬の力強さを体験できる。

・トロッコ亀岡駅前にあり、JR馬堀駅からも近く(徒歩10分弱)、便利な立地である。

・馬車が車道に出た時の対向車の方の反応がなかなか興味深くて、面白い。

 

<ラフティング>

・装備や道具もすべて揃っており、着替える必要もなく、手ぶらで手軽にラフティングが体験できる。

・流れの緩やかなコースで気軽に楽しめ、子供も安心して体験できる。

・ライフジャケットの着用やガイドの方から安全面に関する事前説明があり、安心感がある。

・川の上で涼しく、新緑の中で自然のマイナスイオンをたくさん吸収でき、野鳥の鳴き声が聞こえ、癒される。

・緩やかな流れの中でも少し激しい地点があり、また、ボートをくるくると回す体験もあり楽しい。保津川下りの観光客とも手を振って交流でき楽しい。

・ガイドの方が常に話しかけてくれていたので飽きない。また、ガイドが気軽に写真撮影してくれるなどのサービスが良い。

・手荷物を責任持って預かってもらえるスタイルは安心できる。また、降り場までの荷物の移動や降り場で足拭き用のタオルなどが用意されており、きめ細かい配慮を感じた。

 

利用して、こうした方が良かったと思う点(改善すべき点)は何でしょうか?

<京馬車>

・走行コースの景観が、開発中で工事車両が散見される点が残念だった。今後、このような景観になっていくというビジョンがあり案内できれば、リピートしたくなると思う。

・景観が良くない分、馬車に乗って目的地に行く途中に子供の興味を惹くような簡単な遊びポイントがあってもいい。(例:馬車からボールを投げて、当たったらちょっとしたお土産がもらえるなど)。また、見ごたえのある観光スポットを回るコースを追加してみてはどうか。

・トロッコ列車の乗客に外国人が多いので、外国人受け入れのための外国語表記看板や案内資料を整備した方が良い。

・馬車の乗車を積極的に呼びかける動きがない。また、トロッコ亀岡駅前の案内表示が小さな看板だけで寂しい。ぜひ馬車に乗りたいとワクワク感を刺激するような演出がもっとあった方が良い。

・愛嬌の好い魅力的なガイドをもっとたくさん育成すればさらに人気が高まりそう。

・記念撮影サービスがあれば良かったと思う。

・各々の馬の名前をわかりやすく掲示し、名前を呼んでニンジン体験するように誘導すれば、もっと馬に親しみが湧くと思う。


<ラフティング>

・緩やかな流れが多く物足りないと感じ、もう少し流れが速いポイントがあってもいい。

・(大人にとって)内容的に物足りなかったので、割高感を感じた。時間が短くなってもいいので価格を下げるか、漕ぐ回数を増やして体験した実感を高めてはどうか。

・本格的なラフティングの楽しさを解説したら、次に繋げられるのではないか。物足りなさを感じる若い観光客をリピート化するのであれば、本格的なラフティングもセットで販売した方が良い。

・携帯電話や財布など濡れると困る貴重品を安心して預けられるようにして欲しい。

・装備が全員同じであったため、参加者が自己選択できるようにすれば、合理的。子供用のパドルがあれば良かった。

・馬車と保津川下りのセット販売が、選択肢としてあった方が良い。

・カップルで協力してラフティングボートを操る企画も面白い。

 

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その他の意見

・BBQができたり、畑などがあると、また来たいと思うかもしれない。

・馬車に乗ってラフティング乗り場に行くのは面白いと思った。

・トロッコ亀岡駅前は、原っぱ状態でテントが2つあるだけでにぎやかさに欠ける。食事箇所やトロッコ乗車まで時間を潰せるサービス、土産物店などを充実してほしい。

・JR嵯峨野線に外国人の乗客が多いにもかかわらず、英語のアナウンスや案内、掲示板などがなく、外国語対応の整備が必要。

・カメラマンを同行させて記念ポイントでの記念写真を撮影し、乗車場所に戻ってくるまでに時間があるので、記念撮影した写真がもらえるなどのサービスがあると満足感が高まる。

・JR馬堀駅から京馬車乗り場までの行き方がわかりにくいため、馬車乗り場までの案内地図が事前にあれば良い。

・内容的には改善の余地が少ないように感じた。価格または解説で値ごろ感を高める工夫が必要。

 

 

以下は、観光ビジネスを専門とする中小企業診断士による課題の抽出と提案です。

消費者視点による他の観光施設と連携したサービスの提供

・JRやトロッコ嵯峨駅等、出発地において、餌やり体験付きで馬車で保津川下りの乗船場まで移動できるという京馬車の存在を知らない人が多い。保津川下りの観光客をターゲットに、「馬車があること」(供給視点)ではなく、「保津川下り乗船場に馬車に乗っていけること」(消費者視点)をわかりやすく、アピールすべきである。

・JRやトロッコ嵯峨駅にて、トロッコ列車&京馬車&保津川下りのセット券の販売

・トロッコ亀岡駅から、馬車で周遊して、トロッコ列車で嵐山に向かうルート

・JR亀岡駅から、ラフティングを体験した後、馬車で周遊して、トロッコ列車で嵐山へ向かうルート、など

 

SNS等を使った告知の強化

・希望者にはデジカメ撮影した写真をツイッターやFacebookページ上にアップするサービスを実施し、「リツイート」や「いいね」、「シェア」を喚起し、SNS利用者で広く告知を行う。

 

着地等での積極的な案内

・トロッコ亀岡駅出口付近で、京馬車へ積極的な誘導、案内を行う。(人による案内、写真を入れた目立つ看板の掲示など)

・トロッコ列車の乗客をターゲットに、トロッコの会社と連携して、トロッコ車内で優待チラシを乗客に配布するなど、馬車に乗って楽しむ着地型観光サービスとして積極的にアピールする。

 

行政や他の観光施設と連携した周辺環境の整備

・京馬車のコースは、亀岡市が再開発中とのことであるが、馬車及びラフティングの魅力をきっちりとお客様に感じていただけるような、環境整備が今後必要である。

・トロッコ列車とも連携して、トロッコ亀岡駅と京馬車周辺を(単なる保津川下りへの通過点でなく)飲食店や土産物などを充実し賑わい感を持たせる。

・京馬車乗り場周辺について、もっと馬車体験のワクワク感を演出する仕掛けづくりを行う。

 

ファミリー客の積極的な取り込みとファミリー以外の需要を喚起

・小学生以下の子供をメインターゲットに、保育園や子供会の行事として活用してもらうよう営業を行う。

・カップル用に横に二人掛け席を馬車に設置する。また、カップル・ラフティングを提案する。

・各種イベントにおいて馬車を活用すると、良い宣伝になるのではないか。

 

外国人受け入れ体制の整備

トロッコ列車の利用客には、アジア系を始め外国人の利用客が多いため、外国人受け入れのための外国語表記のメニューや看板、案内資料等の整備を行う。


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