老舗旅館が温泉地から消える?

 5月に成立した「改正耐震改修促進法」で、再来年までに建物の耐 震診断が義務付けられたことから、経営が厳しい温泉地の老舗旅館 が姿を消すかもしれません。

 「耐震化の必要性は十分理解している」とする旅館側ですが「十分 な支援がないと、温泉地は壊滅する」という声も聞かれ、全国82 市で構成する「温泉所在都市協議会」は、国に財政支援などを要望 しています。

 同法は1981年の耐震基準強化前に建てられた、一定規模以上の ホテルや病院などについて、2015年末までに耐震診断を義務付 け、診断を受けなかった場合も含め、結果は都道府県などで公表さ れ、診断を受けないと100万円以下の罰金が科されるもので、旅 館やホテルは、8〜10階建て客室数40〜50の中規模施設が対 象になり、その数は全国で1,000軒を超えます。

 比較的安い改修は窓側にX形の筋交いを入れて補強する方法だが、 眺望を妨げるため使いづらいのが実態です。

 改正法成立に合わせて整備された新しい補助制度を使うと、自己負 担は33〜89%で済むが、その割合は都道府県や市町村がどれだ け負担できるかで変わります。(毎日新聞より) 

 旅館の耐震化を進めることに誰も異論はありませんが、耐震不足と 分かっても、各旅館が数億円に上るとみられる資金を工面できるかは大問題であり、観光立国や地域活性化を推進するうえからも、国家としての資金支援を含むきめ細かい支援対策の実行が必要です。

(2013年8月18日)

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