ガイドビジネス

 

基本情報(2011年版「観光ビジネス未来白書」より)

 報酬を得て外国人観光客の通訳ガイドを行うには、「通訳案内士」の資格が必要となることが通訳案内士法で定められています。現在、試験が実施されている外国語は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語の10カ国語となっています。

 現状では、言語的な偏在や通訳案内士の地域的偏在による、需要と供給のミスマッチが課題となっています。

 通訳案内士の登録者数は14,559人(201041日現在)ですが、その内訳は英語が9,953人で突出しており、中国語が1,678人で続き、その他の言語は1,000人に達していません。訪日旅行者数と通訳案内士の言語別構成比もアンバランスになっており、特に韓国語、中国語、タイ語の通訳案内士が不足しています。これら3言語を公用語とする国々からの旅行者の割合はビジット・ジャパン・キャンペーンの効果と経済成長を背景に大幅に増加していますので、試験受験者および資格登録者の増加が望まれます。また、マレー語、フィリピン語、ヒンディー語、インドネシア語などを公用語とする国からの訪日旅客も増加してきていますので、これらの言語への対応も必要です。

新着情報

 

通訳案内士試験、運営は「赤字」

 観光庁は10月4日、「通訳案内士試験ガイドラインに関する検討会」の第1回会合を開き、日本政府観光局(JNTO)による運営が赤字である一方で、通訳案内士の品質向上を求めるための整備が必要との意見が多く出た。検討会は試験内容の見直しを通じて、実践的な通訳案内士の数の確保とコスト削減を図るために設置された。今年度中に見直し案を打ち出す方針だ。
 検討会は、試験の作成や採点に関係のある語学教育関係者のほか、旅行業関係者、通訳案内士団体の代表などが委員となっており、座長は中国語コミュニケーション協会の相原茂代表が務める。
 初会合では、委員がコスト削減の必要性の背景について説明を求め、観光庁は「行政改革の視点から運営の効率化が求められている」と述べた。さらにJNTOが運営について「赤字」と回答した。このため、試験のやり方についてマークシート方式の導入などが提案されたが、「問題作成ではマークシート方式のほうが負担。ミスも発生しやすい」との反対意見があったほか、「コミュニケーション能力に注力すべきではないか」、「日本語能力の試験も必要」、「サービス業としての資質も問うべき」など内容の見直しを指摘する声や、「受験者を増加させ受験料収入を増やす努力も必要」などと幅広い意見が出た。また、「合格者が次の日から仕事ができるわけではない」との指摘もあり、試験合格者に研修を施す必要性も提案された。これに対しJNTOは、「理想もあるが現実的なガイドラインの修正に絞りたい」と述べた。
 次回会合は11月下旬を予定。論点を整理し、変更のためのたたき台を示す意向だ。

(2011/10/5 トラベルジャーナルより)

通訳案内士の試験内容見直しへ                        −絶対数の拡大目指す 11年度中に結論−

 観光庁は、通訳案内士の試験内容を見直すことを視野に入れ、検討会を設置する。アジアからの訪日観光客数の増加が見込まれるなか、通訳案内士の絶対数を拡大したい考え。
 観光庁は、通訳案内士にまつわる課題を整理するため、09年から「通訳案内士のあり方に関する検討会」を開催してきた。この中で、試験内容が難しすぎるなど実質的な通訳ガイドに求められるものとかけ離れていると複数の委員が指摘。また、難関な試験を通過したにもかかわらずホスピタリティーや接客レベルにばらつきがあるとの懸念もあった。
 今回新たに「通訳案内士試験ガイドラインに関する検討会」を行うことで、試験内容の見直しが必要か、またその方向性について話し合う。語学や観光関連学部の准教授や通訳ガイド団体、JATA(日本旅行業協会)などの代表が委員となる。第1回会合は10月4日に開催。年内に3回の会合を実施した後、12年3月中に結論を示す予定となっている。
 一方、「通訳案内士のあり方に関する検討会」では、総合特区制度を利用して有資格者以外も外国語を使用したガイディングができる特例を認める方向性を3月に打ち出し、同制度に盛り込まれた。試験内容の見直しとの両輪で通訳案内士を拡充したい意向だ。

(2011/9/26 トラベルジャーナルより)

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