航空チャータービジネス

 

基本情報(2011年版「観光ビジネス未来白書」より)

 航空機のチャーターは、イベント向けまたは団体の旅行、ビジネスでの人の輸送、遊覧飛行、撮影や調査、スカイダイビングなどのスポーツなど、その目的や用途は多彩です。特にJALANAなど大手航空事業者は定期便とは別に、旅行会社や自社の企画により国際線を中心とする不定期のチャーター便を提供しています。

 チャーター便導入により、定期便の就航していない地域間を乗り継ぎなく直接移動できるため、通常行くことの難しい外国などへの旅行が可能になること、地方の飛行場から直接発着することができるために地方居住者の利便性を高めることで需要を喚起することができます。主催する旅行会社としてはこのようなニーズを取り込むことができ、航空会社としては自社で搭乗者を募る必要がない分リスクを分散できるというメリットもあります。

 ルフトハンザ航空が提供しているプライベートジェットサービスは、出発予定時刻の24時間前までに申し込めば、ルフトハンザ航空が発着可能な空港なら世界中のどこからどこへでもミニジェットがチャーターできるサービスです。日本にもプライベート・チャーターへのニーズがありながら、マーケティング的な取り組みが不足しているという指摘がされてきました。

 従来、チャーター便については航空局の規制が厳しく、旅行会社にとっても座席買い取りのリスクが高いなど利用しにくい状況でしたが、200812月、観光庁は観光目的の国際チャーター便の取扱いを大幅に緩和することを発表しました。その内容は、@複数の旅行会社が共同でチャーター便を確保したうえで、個人へも独自に座席を販売できるようにする。A外国の航空会社を利用した国際チャーター便を促進する。B成田空港での国際チャーター便を促進する、というものです。背景には、観光立国を目指す上でのインバウンド・アウトバウンド双方の国際観光の促進、利用者の利便向上、地方の活性化への期待があります。

新着情報

 

2010年度の国際旅客チャーターは6割増

 2010年度の国際旅客チャーター便(片道ベース)の実績(速報値)は、日本発・海外発とも2009年度を大幅に上回った。地域別では、日本発・海外発とも中国とロシアが急伸。便数の総計では、韓国が2位から1位に浮上しました。

 国際旅客チャーター便の総計は7,867便(前年比57.8%増)、日本発は3,459便(前年比53.3%増)、海外発は4,411便(前年比61.6%増)です。日本発上位5位は、韓国が817便(116.1%増)、中国699便(225.1%増)、米国581便(61.8%増)、ロシア374便(171.0%増)、台湾259便(17.7%増)で、海外発上位5位は、韓国が1,653便(175.5%増)、台湾1,387便(4.1%増)、中国788便(302%増)、ロシア333便(173.0%増)、香港153便(22.3%減)でした。日本発・海外発とも、韓国の復調と中国・ロシアの躍進が目立ちました。

 空港別では、日本発で成田1,284便(96.3%増)、羽田545便(53.5%増)と首都圏空港の伸びが目立ち、地方空港では茨城、那覇が大きく伸びました。海外発では、成田690便(143.0%増)、関空302便(287.2%増)と大幅増。地方空港では、茨城、那覇、旭川などが大きく伸びました。

(2011/5/20 トラベルジャーナル)

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