加藤弘治の「観光コラム」

観光及び観光ビジネスの第一人者である、加藤弘治による観光コラムです。

旬な情報から、加藤弘治がこれからの観光、観光ビジネスのあり方について思いを綴ります。

旅館の8割が外国人に受け入れに積極的

観光経済新聞社が実施した「外国人客受け入れ」に関するアンケート調査によると、回答者のおよそ8割が外国人客を「積極的に受け入れたい」と回答しています。

外国人客を積極的に受け入れたい理由は、「伸びしろが大きいターゲットのため」、「オリンピック開催に向け増加すると思うので」、「アジアを中心に経済成長している国々から来日される外国人客が年々増加すると考えられる」とする一方、「国内市場は人口減少で市場規模がどんどん縮小していくことは明白」、「伸ばすのはここだけ」、「国内の団体予約が減少する中の補てん」と、国内需要の低迷を指摘する声も多く、積極的に受け入れようと思わない旅館は、「スタッフが外国語対応をできない」、「館内、客室設備への被害が心配」、「国内、海外のお客さま両方に満足のいくおもてなしができない」などと回答。

外国人客の受け入れで工夫をしていることは、「外国語表示を増やしている」、「フロントでの案内シートの用意」、「宿のご案内帳等を外国の方にも分かりやすい内容表記に変えて対応」など、表示の多言語化が多く、「外国人スタッフの雇用」、「英語対応可能なスタッフの活用」、「常駐の通訳はいないが、海外客の来館に合わせて対応できるスタッフを確保している」と外国語による人的対応を実施る旅館もあります。

外国人客の受け入れで苦労していることは、「外国語版観光ツールの充実」、「全てのスタッフが英語対応をできるわけではないので、お客さまに疎外感を感じさせてしまうことがある」と、言葉の問題の指摘が多く、「無連絡での人数の増減、到着時間の大幅な遅れ、直前での突然のキャンセル」、「食事内容や人数が、事前に連絡をいただいていても、当日変更になることが多い」、「到着時間が遅れても連絡がつきにくい」と事前準備の難しさを指摘する声も目立っています。

「自館で免税店登録をするか」は、およそ半数が前向きな回答、登録の予定がない旅館も「宿泊比率が20%を超えれば考えたい」、「将来的に受け入れ実数が増加すれば検討すべきと考える」などと回答しています。(Kankokeizaiより)

訪日外国人旅行者への対応に努力する旅館の実情が明らかになり、免税店登録を含めて外国人旅行者の受け入れには積極的な姿勢で臨んでいることがわかります。

(2015年3月7日)

日本のカジノに最大1兆円の大型投資

 世界最大級のカジノ運営会社、米MGMリゾーツ・インターナショナルは、日本でカジノが解禁された場合、それぞれの地域ごとに数十億ドル、最大で100億ドル(約1兆400億円)投資できると述べました。(Sankei Biz)

 政府はカジノを軸とした統合型リゾート施設(IR)の整備に向け、今秋の臨時国会でカジノ推進法案が成立させる見通しですが、ラスベガスを中心に海外にも大型ホテルやカジノ施設を運営するMGMリゾーツは、日本のカジノ解禁を唯一最大のビジネスチャンスととらえ、巨額投資に踏み切る考えです。

 同社は、ラスベガスやシンガポールのIRを日本に持ってきてもだめで、日本企業とのコンソーシアムによって、日本独自の魅力を引き出す新しいIR、日本市場に合ったIR構想を提案していく方針です。

 秋の臨時国会で、IR法案が成立する見込みですが、カジノ解禁に対しては、すでにさまざまなマイナス面の存在も明らかになっています。目先の経済効果だけに注目するのではなく、戦略的な発想や不安の除去が必要です。

(2014年10月5日)

 

ミシュランが旅行サイトで四国を紹介

 世界の飲食店や観光地のガイド本で知られるタイヤメーカーの仏ミシュランは、英語と仏語の旅行サイトで四国の紹介を始め、日本の地域の中では外国人にあまり知られていない四国を世界に発信します。(NIKKEI)

 四国の情報は、欧米やアジアの観光地を紹介する英語と仏語のサイトに掲載する予定で、同サイトは旅行ガイド本の抜粋版の位置づけで内容は簡素なため、今回は本の内容に加え動画や写真を盛り込み四国を詳しく取り上げ、松山市の道後温泉本館や高松市の栗林公園などのスポットを紹介するとみられます。

 ミシュランは各国の飲食店の評価・情報発信で有名だが、世界各国の観光地ガイド本も発行し、2009年に日本を追加、日本ミシュランタイヤは、多くの外国人に四国を味わってもらいたいと話しており、松山市内ではサイト掲載を記念してミシュランのキャラクターや松山城などを描いたラッピングバスの運行が始まっています。

 2013年の外国人宿泊者数の地域別の割合は、四国は最下位だったことから、観光情報の発信を強化して、訪日客の誘致に向けた取り組みを強化します。

(2014年9月1日)

 

 

アジアにおける日本の人気観光地は東京と北海道

 日本、韓国、台湾、香港、タイ、シンガポールでマーケティング業務を展開するアウンコンサルティングは、独自調査の「アジアにおける、日本の人気観光地・検索数トップ5」を発表しました。(Travel vision)

 アジアの10か国・地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピン)において、北海道、日光、東京、鎌倉、箱根、伊勢、京都、大阪、広島、沖縄の10ヶ所について昨年6月から今年5月まで、現地での検索数を集計しました。

 調査の結果、東京は中国、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンの5ヶ国で1位を獲得、韓国、台湾、タイ、シンガポールで2位、北海道は台湾、香港、タイ、シンガポールの4ヶ国で1位、中国で2位と、ベトナムを除く全てにおいて5位以内にランクイン、韓国では沖縄が1位となりました。

 東南アジアなどにおいて日系百貨店などが定期的に北海道物産展を開催した結果、北海道に対する注目度が上昇してきていると指摘、特にシンガポールなどでは北海道の食がブームになっていることから、今後は北海道への訪問客が更に増えるとの見方を示しています。

 アジアでは日本の東京と北海道が観光地として検索数が高くなっているようですが、今後は、都市魅力だけではなく、美しい自然環境や豊かな文化に触れることができる全国各地の地域の観光に注目してもらうことが必要ですね。

(2014年8月4日)

チェック

エアライン満足度調査で日本勢が巻き返し

 「日経ビジネス」が実施した「エグゼクティブが選ぶエアライン満足度ランキング」で、満足度の第1位はシンガポール航空、2位はANAで3位はJALとなりましたが、4位はターキッシュエアラインズ、5位はミレーツ航空となりました。(日経ビジネス)

 日本勢2社が評価されたのは「サービス」、「運航の安全性・正確性」の2項目、これらはいずれも、この2年で日本勢が強さを磨いてきた項目でもあります。

 「サービス」は定評のあるシンガポール航空が1位、4位のターキッシュエアラインズ(トルコ航空)と5位のエミレーツ航空の存在は注目され、ターキッシュは「コストパフォーマンス・マイレージ」が1位、エミレーツは「座席」が1位になりました。

 両社が評価された項目は異なるが、その戦略は徹底してサービスを磨くのは、両社が拠点とするイスタンブールやドバイへ飛びたい乗客を獲得するためだけではなく、拠点とする空港からは、ターキッシュが250都市以上、エミレーツが140都市以上に飛び、両都市の「その先」にまで乗客を運ぶのが2社に共通する戦略で、ターキッシュは「コストパフォーマンス・マイレージ」、エミレーツは「座席」の項目で首位になりました。

 国際線航空会社においては、既存キャリアとそれに挑む新興勢力の激しい争いがあり、同時に発展著しいLCCの追い上げにも対応しなければならない状況にあります。

(2014年7月15日)

チェック

旅館の「営業状況等統計調査」の状況(2012年度)

 日本旅館協会は、会員旅館の2012年度の経営実態を示す「営業状況等統計調査」の結果をまとめました。総売上高、宿泊人員ともに、「大旅館」(100室以上)は前年度の実績を上回っていますが、「中旅館」(31〜99室)と「小旅館」(30室以下)は下回っています。

 日本旅館協会の会員(大旅館48軒、中旅館106軒、小旅館82軒)の調査で、経常利益は、黒字が140軒(構成比59.3%)、赤字が96軒(同40.7%)、旅館当たりの総売上高は、大旅館18億8575万円(前年度比16.7%増)、中旅館6億4855万円(同7.5%減)、小旅館1億7196万円(同12.0%減)となっています。

 日帰り客や付帯事業などの売り上げを含めない宿泊客1人当たりの宿泊料売り上げは、大旅館1万2982円(対前年比6.8%増)、中旅館1万3084円(同0.9%減)、小旅館1万3314円(同9.9%減)、また、定員稼働率は、大旅館36.5%(対前年比2.1ポイント増)、中旅館33.3%(同2.4ポイント減)、小旅館28.3%(同2.6ポイント増)となりました。

 宿泊予約の経路の構成比は、旅館の規模を問わない平均値で、旅行会社経由55.2%、ネットエージェント経由13.1%、自社サイト6.8%、残り24.9%が直接販売、なお、宿泊人員に占める外国人の割合は3.4%で、大旅館4.0%、中旅館1.8%、小旅館7.9%、地域別では、北海道15.3%、関西4.4%は高いものの、他の地域は1.0〜2.4%の範囲にとどまっています。(Kankokeizai)

 宿泊予約は、旅行会社経由が55.2%、ウェブサイト経由が19.9%、直接販売が24.9%となっており、旅行会社経由が相対的に減少し、やはり、ウェブサイト経由の予約割合が伸展している状況です。

 

(2014年4月14日)

チェック

訪日客向け免税対象消耗品の包装方法を決定

 観光庁は、今年10月1日から外国人旅行者向けの消費税免税販売対象品が食品や飲料 などの消耗品にまで拡大されることを受け、国土交通大臣と経済産業大臣が指定する商品包装方法の詳細を公表しました。袋と箱による包装を認め、開封した場合はシールで封印することなどを指定しています。

 袋による包装については、無色透明またはほとんど無色透明のプラスチック製で、出国までに破損しない十分な強度があることと、内容物の品名や個数が確認できることを定め、確認できない場合は袋に記載、または記載した書面を添付することとし、箱による包装については、段ボール製や発泡スチロール製などで出国までに破損しない十分な強度があるものを使用し、内容物の品名や数量を記載する必要があります。

 また、袋・箱のいずれの場合も、開封した際に開封したことが分かるシールで封印するほか、出国まで開封しないことなどを日本語および外国語で注意喚起することとしますが、農産物の鮮度維持のために必要な穴を開けることは可能としています。

 観光庁では、4月以降に地方運輸局と地方経済産業局で手続きなどに関する相談の受付を開始するとともに、各地で全国の地方自治体や民間事業者を対象とした相談会も開催する予定です。(Travel vision)

 

 訪日外国人の消費を促進することと、違反の発生を防止するためのパッケージングの規定が決まりました。外国の例をみても、販売事業者が対応に慣れてくれば、どうということはないでしょう。

(2014年4月4日)

チェック

Yahooが宿泊予約サイトに参入、手数料は無料に

Yahooは、旅行サイト「Yahoo!トラベル」で宿泊予約サイト事業に参入すると発表しました。

通常の宿泊予約サイトは、予約成立の際に宿泊施設から5〜10%程度の手数料(システム利用料)を受け取りますが、Yahooはこれを無料化して「国内宿泊に予約革命を起こす」と強調しています。

今までYahoo!トラベルでは宿泊施設との契約はなく、JTB、一休などの宿泊サイトを介して宿泊施設から宿泊プランの提供を受けていましたが、今後は宿泊施設との直接契約を始めることとして、直接契約の中でシステム利用料を0%(無料)に設定、宿泊施設負担で利用者に対するカルチュア・コンビニエンス・クラブが運営する「Tポイント」の付与を義務づけ、負担率は最低5.3%に設定、5%は利用者に還元され、0.3%をポイント発行諸手数料としてYahooが受け取るしくみです。

Yahooは、利用者と予約事業者の仲介サイトから、一般的な国内宿泊予約サイトに移行しますが、契約宿泊施設が、Yahoo!トラベル上の自施設ページから自社サイトにリンクを張ることもできるようにします。

Yahooは昨年10月に「Yahoo!ショッピング」の出店手数料を無料化、Yahoo!トラベルのシステム利用料ゼロ施策も、ショッピング出店無料化の延長線上にあり、ショッピングもトラベルも手数料収入ではなく、Yahooのサイトに訪問者が増えることによってもたらされる広告収入で運営する戦略です。

利用者が予約の際に受け取るポイントの料率は、楽天トラベルが楽天スーパーポイント1%、じゃらんnetがリクルートポイント2%。Yahoo!トラベルではこれがTポイント5%となり、利用者にとっては魅力的、宿泊施設にとってもポイント原資の負担はあるものの、システム利用料とポイントを合わせた負担は他大手サイトの半分程度で済むことから、国内宿泊予約サイトの勢力図に今後変化が起きる可能性が出てきました。(Kankokeizai)

Yahooが予約手数料を無料にする戦略で、宿泊のサイト予約事業に参入することになりました。楽天トラベルやじゃらんnet等との競合関係の激化は確実で、結果的に宿泊業者や利用者の利便に結びつくことが期待できます。

(2014年3月14日)

チェック

2014年の旅行者数は国内、海外、訪日外国人とも増加見込み

 ジェイティービーの旅行動向見通し調査によれば、2014年の国 内旅行人数は2億9,150万人(前年比0.2%増)、海外旅行 人数は1780万人(前年比2.1%増)、訪日外国人人数は11 80万人(前年比14.3%増)となる見込みです。

@政府の経済政策により景況感が好転し、経済政策の効果が実感で きる可能性があり、4月の消費増税の前には駆け込み需要、4月以降は一旦停滞するものの後半の巻き返しが期待できそう。

A2014年は、週末の3連休が7回と2013年より1回少ないが、ゴールデンウイークは前半3連休と後半4連休に分かれそう。

B2014年4月からの消費増税の影響が懸念されるが、シニアの消費や旅行意欲は底堅く見込めそう。

C2014年3月には、羽田空港の国際線発着枠が年間6万回から9万回に増加、LCCを含めた航空路線の拡充、サービスの向上、手ごろな料金設定で空の移動がより身近になりそう。

Dスマートフォンやタブレットなどモバイル端末やSNSの普及で、旅行中の情報収集や情報発信が加速することから、旅行の新しい楽しみ方が広まりそう。

2014年の旅行動向は、2013年に引き続いて国内旅行、海外旅行、インバウンドとも好調と予想されています。今後も旅行を含めた観光ビジネスの発展を支援していきたいと思います。

(2014年1月4日)

チェック

沖縄・慶良間諸島が31番目の国立公園に

 中央環境審議会は、沖縄県の慶良間諸島と沖合7キロメートルまで の海域を新たに国立公園に指定することを了承し、石原環境大臣に 答申しました。「サンゴの日」として知られる来年3月5日に「慶良間諸島国立公 園」として指定され、3月8日に那覇市で記念式典が開かれます。

 慶良間諸島 は沖縄本島 の西方、那覇市 沖にある大小30の島からなり、サンゴ礁の生態系とザトウクジラ の繁殖海域などが高く評価されました。面積は9万ヘクタールを超 え、サンゴ礁が多い水深30メートルよりも浅い沿岸部は開発規制を強化し、重点的に保護します。国立公園の新規指定は、1987年の北海道 ・釧路湿原 以来27年振りで、31番目の国立公園となります。(日本経済新聞)

 沖縄県の慶良間諸島は、サンゴ礁とザトウクジラの生息地であり、美しい自然を大切に守っていますが、その慶良間諸島が国立公園に指定されることは大変意義深いことです。貴重な自然遺産として、この周辺地域をきちんと後世につなげなければなりません。

(2013年12月26日)

チェック

日本航空がNTTドコモと提携開始

 日本航空(JL)は、NTTドコモと業務提携を実施すると発表しました。

 2014年4月1日から、JALマイルとドコモポイントの相互交換を開始するとともに、両社のウェブサイトでJALマイルやドコモポイントが貯まるサービスを開始します。JLによると、航空会社のマイルと携帯電話会社のポイントの相互交換は国内で初めてとなります。

 JALマイレージバンク(JMB)会員、ドコモプレミアムクラブで2014年4月から新設される「グランプレミアステージ」会員またはドコモの発行するクレジットカード「DCMX」保持者は、JALマイルとドコモポイントの相互交換が可能で、1万マイルを1万ドコモポイントに、5000ドコモポイントを2500JALマイルに交換できます。

 また、JLのウェブサイト内のJMBモール経由で、ドコモオンラインショップで新規契約、他社からの乗り換え、機種変更の申し込みをおこない、制約した場合500マイルが貯まるサービスも実施します。
さらに、ドコモプレミアクラブのサイトを経由してJLのサイトで国内線航空券を購入すると、ドコモポイントが貯まるようになるほか、JLの国内空港ラウンジでは、ドコモの「おくだけ充電」が利用可能になるメリットがあります。(トラベルビジョン)

 ドコモファンにはうれしいJALの新しい販売促進策ですが、さて、ANAがどのような販売促進策で対抗するか見ものです。

チェック

超党派でカジノ新法案提出へ

 観光客増加や地域活性化を狙って、統合型リゾートの整備を推進す る動きが活発になっており、自民、公明、民主など超党派でつくる 「国際観光産業振興議員連盟」は、臨時国会に新法案を議員立法で 提出する方針です。

 臨時国会に提出を検討しているのは、会議場や展示会場、宿泊施設 やカジノ、ショッピングモールなどを含む特定複合観光施設(In tegrated Resort=IR)の整備を推進するための 法案「IR推進法」で、さまざまな施設を複合的に整備して観光客 を呼び込み、雇用や税収の拡大につなげることが目的です。

現在準備中のIR推進法案にはIRの位置付けや理念などを盛り込 み、規制や監督、カジノ運営の具体的制度は、IR推進法の施行後 2年以内に制定する「IR実施法」で定めようとしています。

 国は内閣府の外局組織として独立性の高い「管理委員会」を新設し て、審査に合格した事業者のみに運営を許可する免許を与える仕組 みで、地方自治体は候補地を選び区域の開発計画を国に提出して国 の指定を受ける一方、具体的な事業の内容は地方自治体が選んだ民 間事業者に委ねることになります。

 2010年に大規模リゾート施設を開業させたシンガポールは、米 国の制度をうまく取り入れた厳格な規制を敷いており、犯罪者や生 活保護者、重債務者は施設に入場できなくなっています。

 マカオは近年、中国人富裕層の取り込みに成功、米国ラスベガスの カジノ収入を抜き、世界最大の市場となるなど、統合型リゾートの 成功は観光客誘致と税収増をもたらすだけに、アジアで整備に力を 入れる国が増加しています。(日本経済新聞より)

 カジノ解禁については、さまざまな規制の立法化だけでなく、日本 ならではの快適な受け入れ環境づくりやきめの細かい運営について の検討が必要です。

(2013年10月25日)

チェック

 

 

ドコモが、第1種旅行業「dトラベル」を申請

 NTTドコモは、JTBと業務提携して宿泊予約や観光情報、グル メ情報の提供など旅行の計画から旅行中までを対象としたサービス 「dトラベル」を開始します。

 dトラベルは、JTBの約1万1000軒の国内宿泊施設について 予約機能を提供するほか、ドコモがウェブサイトの構築や顧客基盤 を活用した販売を担い、JTBが旅行関連の商品の企画と提供、サ プライヤーへの対応などを行います。

 また、単純な宿泊予約サービスだけでなく、独自機能として利用者 の気分や目的に合わせた旅行プランを提案、観光スポット3万件、 ご当地グルメ4000件の情報を集約しており、これを組み合わせ て約1000本の「おすすめ旅」を表示するようにします。

 このほか、旅行中にも宿泊施設周辺の観光スポットや、dトラベル による「レコメンドコース」を提案、「ドコモ地図ナビ」サービス のスマートフォン用アプリと連携し、旅行プランの作成や旅行先でのナビゲーション機能を利用することもできます。

 dトラベルの利用はドコモの契約者に限定せず、他社のスマートフォンやタブレット端末、パソコンからも利用できるようにして、決済は「ドコモケータイ払い」とクレジットカード、現地決済に対応します。

 ドコモは今回のサービス提供に合わせて第1種旅行業登録の申請を進めており、今後は2014年度中を目処にパッケージツアーや海外旅行分野でのサービス提供をめざします。(トラベルビジョンより)

 旅行ビジネスと通信ビジネスが協力して、これまでなかった新しいタイプの旅行事業を展開します。異業種による旅行業進出として注目したいところです。

(2013年10月12日)

チェック

プリンセス・クルーズ、2013年は「大成功」

 プリンセス・クルーズはJATA旅博2013の会場内で記者会見 をおこない、2013年のクルーズの成功とJATAツーリズム大 賞運輸部門優秀賞の受賞について報告しました。

 受賞については、日本の消費者への新しい旅スタイルの提案に加え 、インバウンドへの功績も評価されたという。

 カーニバル・ジャパン木島社長は、「旅行会社や各地の港湾関係者 の協力のもとに、日本でのクルーズ市場の開拓という新たな試みが 大成功に終わった」と述べ、約半数の乗客から得たアンケート結果 では、約80%が「また乗船したい」、約75%が「他の人にも勧 めたい」と回答するなど、顧客満足度が非常に高かった報告しまし た。

 特に、充実した日本語サービスや、外国人乗客が多くインターナシ ョナルな雰囲気に魅力を感じたという声が多く寄せられ、バラエテ ィに富んだ食事も好評で、2014年度はアンケート結果を踏まえ 、より日本市場にあったクオリティの高いサービスを提供していく 考えです。

 プリンセス・クルーズは、2014年4月から10月までの半年間 に、サン・プリンセスとダイヤモンド・プリンセスの2隻体制で、 乗客数10万人規模の日本発着クルーズを運航、横浜、神戸、小樽の3つの港を拠点に42航海を予定しています。(トラベルビジョンより)

 好調なクルーズの進展に合わせて、各クルーズ会社は大規模な改装や調度品の入替え、インターナショナルカフェや野外バーベキュー施設新設などのリニューアルに力を入れています。魅力度がアップすればさらにクルーズの人気が高まりそうです。

(2013年9月21日)

シニアに「青春18きっぷ」が人気

 鉄道旅行を好むシニア層の購入が増えているためか、金券ショップ で「青春18きっぷ」が人気になっています。青春18きっぷは、 JR全線の普通・快速列車が1日乗り降り自由になる切符ですが、 金券ショップでの販売枚数は前年比1〜5割増となっています。

 「青春18きっぷ」の定価は5回分が1万1500円で、金券ショ ップは5回全部使い切れなかった券を買い取って店頭で販売してい ますが、今年は需要が拡大して、一部の金券ショップは前年より販 売価格を引き上げています。

 ある金券ショップは、今夏の「青春18きっぷ」の販売枚数が前年 比で5割程度増加、50代以上の購入客が増えており、買い取った 券が当日中に売れる盛況ぶりという。

 時間に余裕があるシニア層の鉄道旅行の需要が拡大しており、JR 東日本の50歳以上を対象とした会員組織「大人の休日倶楽部」の 会員数は今年3月末時点で161万人とこの5年間で倍増しており 、9月の会員向けの団体ツアーの予約数は前年同月比で3%伸びて います。

 「60歳からの青春18きっぷ」(新潮社)の著者で旅行作家の芦 原伸さんは、「男性だと鉄道好きの人がローカル線で一人旅をした り、女性だとグループでのんびりと景色を楽しみながら旅行したり する」とみています。(日本経済新聞より)

 発売が開始されたころの「青春18きっぷ」は、若者向けの割引切 符であってシニアは購入できないと勘違いする人が多かったことを 思い出しました。いまやシニア向けの切符に様変わりしているのですね。

(2013年9月6日)

外国人の買い物促進へ協会設立

 外国人の買い物客受け入れを促進するため、JTB、三越伊勢丹、 高島屋、日本航空、JCBなど約20社が参加して、8月末に一般 社団法人「ジャパンショッピングツーリズム協会」を設立します。  

 共同でのセールや催しを開いたり、セールを組み込んだ旅行商品を 販売したりすることにより、2012年度の訪日外国人の買い物額 である約3400億円を5年で2倍にする計画です。

 冬と夏のセールの時期に外国人向けの割引やプレゼントや抽選会な どを実施しますが、訪日旅行商品に組み込んだり、ガイドブックや 飛行機の機内などで案内するほか、協会の会員以外にも参加店舗を 広く募り、店員の教育も共同で手がける予定です。(日本経済新聞 

 訪日外国人観光客は2013年に1,000万人に達する見込みで あり、観光立国の推進で近い将来2,000万人まで増大すること が想定される中、本格的な買い物客の受け入れに取り組むタイミン グになってきました。

(2013年8月27日)

老舗旅館が温泉地から消える?

 5月に成立した「改正耐震改修促進法」で、再来年までに建物の耐 震診断が義務付けられたことから、経営が厳しい温泉地の老舗旅館 が姿を消すかもしれません。

 「耐震化の必要性は十分理解している」とする旅館側ですが「十分 な支援がないと、温泉地は壊滅する」という声も聞かれ、全国82 市で構成する「温泉所在都市協議会」は、国に財政支援などを要望 しています。

 同法は1981年の耐震基準強化前に建てられた、一定規模以上の ホテルや病院などについて、2015年末までに耐震診断を義務付 け、診断を受けなかった場合も含め、結果は都道府県などで公表さ れ、診断を受けないと100万円以下の罰金が科されるもので、旅 館やホテルは、8〜10階建て客室数40〜50の中規模施設が対 象になり、その数は全国で1,000軒を超えます。

 比較的安い改修は窓側にX形の筋交いを入れて補強する方法だが、 眺望を妨げるため使いづらいのが実態です。

 改正法成立に合わせて整備された新しい補助制度を使うと、自己負 担は33〜89%で済むが、その割合は都道府県や市町村がどれだ け負担できるかで変わります。(毎日新聞より) 

 旅館の耐震化を進めることに誰も異論はありませんが、耐震不足と 分かっても、各旅館が数億円に上るとみられる資金を工面できるかは大問題であり、観光立国や地域活性化を推進するうえからも、国家としての資金支援を含むきめ細かい支援対策の実行が必要です。

(2013年8月18日)

観光ボランティア組織は全国に約1700

 日本観光振興協会は、2013年「観光ボランティアガイド組織調 査結果」を発表しました。組織数は全国に約1700、ガイド数は 約4万人で、近年減少傾向にあります。

 1組織当たりの人数は10人以上20人未満が32.2%で最も高 く、次いで20人以上30人未満の18.7%、5人以上10人未 満の16.5%の順で、法人格を有する組織は1割未満です。抱え る課題は「人材育成」(42.3%)、「財源」(18.4%)、 「運営」(12.6%)などとなっています。

 有料のガイドは約4割弱で、料金設定の基準は「ガイド一人当たり 」が35%を占め、千円以上2千円未満が多く、「お客さま一人当たり」は22%となり、その場合500円以上千円未満を設定する組織が多く、案内実績は1組織当たり千人以上3千人未満が最も多く23.5%、次いで100人以上500人未満が20.3%、500人以上千人未満が13.0%です。

 個人客と団体客の比率については「団体客の割合が高い」が56%で、「個人客の割合が高い」・「すべて個人客」の計25%を大きく上回っており、外国人観光客の案内対応は、「対応している」と答えたのは19%にすぎず、「通訳が同行の場合は対応」が29%、39%の組織は「対応していない」状況です。

 自治体が、ボランティア観光ガイドの善意に依存する活動には、明らかに限界が見えてきました。ボランティア観光ガイドのスキルを活用できる「地域限定旅行業」の起業を支援することが、地域の観光振興につながると思われます。

(2013年8月6日)

和食文化をユネスコの世界遺産に

 ユネスコの世界無形文化遺産として、食の分野では「フランスの美 食術」など計4件が登録されていますが、政府は2012年3月、 ユネスコに対し「和食〜日本人の伝統的な食文化」を無形文化遺産 に登録するよう申請し、2013年12月には結論が出る見通しで す。

 多様で新鮮な食材とその持ち味を尊重する、食べ物としての側面だ けでなく、(1)栄養バランスに優れた健康的な食生活、(2)自 然の美しさや季節の移ろいの表現、(3)年中行事と密接なかかわ りといった文化性を挙げて提案しています。

 「日本食を世界に」と、農林水産省を中心に登録に向けた活動を展開するとともに、いち早く京都の行政も支援に動きだしました。

 京都府教育委員会は、「京料理・会席料理」を無形文化財に指定し、京都市教育委員会も新たに「京都をつなぐ無形文化遺産」の制度を創設し、第1号に「京の食文化」を選定するよう準備しています。(日本経済新聞より)

 観光についての京都の取り組みはさすがに早くてしっかりしています。京都が世界の憧れの地であり続けるためには、世界的視野で旅行者に訴求する仕掛けづくりが必要ですね。

(2013年7月18日)

外国人観光客「増やせる」が73%

 日本政府観光局によると、訪日外国人数が急増して1〜5月累計は405万人(前年同期比21%増)で、2013年に1,000万人の政府目標の達成も視野に入ってきました。

 内閣の成長戦略では2030年までに訪日外国人を3,000万人に増やす目標を掲げていますが、少子化で人口が減少する中、外国人観光客の誘致拡大は日本経済の成長に欠かせません。

 外国人観光客の増加は「できる」と「どちらかといえばできる」を合わせると73%にのぼり、理由は「治安がよいから」(61%)のほかに、「各地に景勝地や伝統文化が残っているから」(59%)との見方が多くなっています。

 実現に必要なのは、「もてなしなど日本のよさを訴えるプロモーションの強化」、「多言語の案内表示の整備」、「外国人向け観光案内所の拡充」が上げられます。

 一方、政府が東南アジア向けで打ち出したような観光査証(ビザ)の発給要件緩和が効果的とみるのは10%、今後、観光客を増やせると思う国・地域では「東南アジア」(34%)がトップ、尖閣問題を機に反日感情が高まった「中国」(26%)は3位にとどまっています。(日本経済新聞より)

 世界各国は、経済の成長に直結することから、外国人観光客の激しい誘致合戦を繰り広げています。地域ぐるみの取り組みで地域の魅力を磨き上げアピールすることが必要です。

(2013年7月9日)

5月の訪日外客は過去最高

 日本政府観光局(JNTO)が発表した5月の訪日外客数(推計値 )は、87万5千人(前年同月比31.2%増)となり過去最高を 記録、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシ ア、ベトナム、米国、ロシア、インドが5月の過去最高になりまし た。

 東南アジア以外も、米国が7万4千人(前年同月比13.5%増) 、豪州が1万6千人(同21.8%増)、英国が1万5千人(同1 4.0%増)、フランスが1万3千人(同29.3%増)など好調です。

訪日外客数の今年1〜5月累計は405万4千人となり、前年の同期に比べて20.9%増加しており、このままの伸びを継続できれば、政府が今年の目標に掲げる1千万人に到達しそうです。

 政府は、7月にタイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシアを対象に訪日観光の査証を緩和しますが、シンガポールを加えた東南アジア6カ国の訪日旅行者数を前年比約3割増の100万人にするためのプロモーションを強化しています。

 インバウンドの発展が、わが国経済の成長に寄与することが最近になって理解されつつありますが、ビジネス戦略の策定にあたっては専門家のアドバイスを受けて欲しいですね。

(2013年7月3日)

Googleの旅行検索、スマホが過半数に

 Googleの発表によると、日本国内で2013年上半期(1月 1日〜6月15日)に検索された旅行関連の検索動向で、検索数が 前年比33%増となった中、検索に使用された端末のうちスマート フォンが5割を超え、パソコンからの検索数を初めて上回り、検索 ワードは、LCCの社名検索も伸びが目立っています。

 旅行関連の検索ワードは、1位:全日空(NH)、2位:じゃらん 、3位:楽天トラベル、4位:日本航空(JL)、店舗を持つ旅行 会社エイチ・アイ・エス(HIS)7位、ジェイティービー(JT B)10位となりました。

 海外デスティネーションの検索キーワードは、1位:韓国、2位: ハワイ、3位:グアム、4位:台湾、5位:シンガポール、国内デスティネーションの検索キーワードは、1位:京都、2位:大阪、3位:沖縄、4位:東京、5位:名古屋となっています。

 旅行形態検索キーワードは、1位:一人旅、2位:新婚旅行、3位:卒業旅行、4位:カップル旅行、5位:女子旅となっています。

 また、回数が急上昇した検索ワードは、「箱根湯寮」、「目黒天空庭園」、「東京駅 kitte」などの新しい施設、「スーパーこまち」、「ジェットスター」、「エアアジア」、「東京シャトル」などが目立っています。

 旅行関連の検索は、パソコンからスマートフォンに大きく変化しつつあること、検索ワードの上位からスマートフォンを利用しているのは若者層であることを前提にして、早急なスマートフォン向けアプリの開発が求められてきました。

(2013年6月27日)

東南アジア5か国の査証緩和

 観光庁の発表によれば、6月11日に安倍首相が主宰する観光立国 推進閣僚会議が開かれ、観光立国の実現に向けたアクションプログ ラムを策定、訪日旅行の観光目的の査証(ビザ)に関して、ASE AN(東南アジア諸国連合)の5カ国を対象として、今年夏に発給 要件を緩和することを決めました。

 タイとマレーシアはビザを免除、ベトナム、フィリピンには数次ビ ザを発給、インドネシアには数次ビザの滞在期間を延長すると査証 の発給要件を緩和します。

 東南アジア諸国の経済成長は著しく、中間層の拡大、LCC(格安 航空会社)の就航などに伴って訪日旅行者が増加、今年が日本・A SEAN友好協力40周年にあたることからも訪日客の誘致拡大を 期待しての対応です。観光庁では、ビザ緩和の対象国にシンガポー ルを加えた6カ国の訪日旅行者数を前年比約3割増の100万人に しようと、プロモーションを強化しています。

 インバウンドにおいて、政府は中国からの訪日観光客の減少分をA SEANからの来訪者でカバーしようとしているのですが、世界一 難しいともいわれているわが国の査証発給要件の緩和が進むことは 歓迎です。

(2013年6月19日)


東北六魂祭2013福島

東北の6大祭りが団結して開催する、第3回東北六魂祭は、「東北 六魂祭2013福島」として、2013年6月1日〜2日に福島市 で開催されます。

東北の6大祭りは、東北3大祭りとよばれる、青森の「ねぶた祭」 ・秋田の「竿燈まつり」・仙台の「七夕まつり」に、4大祭りに加 わる山形の「花笠まつり」、そして、盛岡の「さんさ踊り」、福島 の「わらじまつり」をいいます。 

第3回東北六魂祭では、東北6市(青森、秋田、盛岡、山形、仙台 、福島)だけでなく、福島県の12市(会津若松市、郡山市、いわ き市、白河市、須賀川市、喜多方市、相馬市、二本松市、田村市、 南相馬市、伊達市、本宮市)も参加して大々的に開催されます。

東北地域は東日本大震災で大きな被害に遭いましたが、このような 魅力的で、素晴らしいまつりの文化があることを日本人だけでなく 外国の人々にも知って欲しいと思います。東北地域に多数の国内及び海外の観 光客が足を運び、東北地域の人々や文化に触れて欲しい。「観光の 力」こそが、きっと東北地域を力強く復活させることができるのです。

(2013年5月27日)

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