弊社は、観光振興を目的として、2009年から書籍「観光ビジネス未来白書」を15年連続年度出版しております。
「観光ビジネス未来白書」は、「観光ビジネス」を分類して、その分野別の「現状」と「未来戦略」を、見開きでわかりやすく記述し、全体像を明らかにしています。
「現状」では最新データに基づく業界の実態を分析し、「未来戦略」では観光ビジネスのコンサルタントによる分析を加えることで、事業の近い未来の方向性や経営戦略について的確な提案を行い、観光ビジネスの発展をサポートします。
シェアリングエコノミービジネス、ナイトタイムエコノミービジネス、オンラインツーリズムビジネスなど注目される分野の内容も取り上げており、時節に沿った内容となっています。
観光ビジネス関連企業の方、観光振興による地域活性化をめざす自治体の方、観光学を学ぶ学生、観光関連機関の研究者、観光の発展に興味をお持ちの一般の方に、お読みいただきたい1冊です。
2023年版のテーマ一覧
第1章 世界と日本の「観光」の取り組み
第2章 観光ビジネス(63分野)の現状と未来戦略
第1節 旅行関連観光ビジネス
1-1 旅行業ビジネスの現状と未来戦略
1-2 着地型観光ビジネスの現状と未来戦略
1-3 添乗員派遣ビジネスの現状と未来戦略
1-4 通訳案内・ガイドビジネスの現状と未来戦略
1-5 ツアーオペレータービジネスの現状と未来戦略
1-6 オンライン予約ビジネスの現状と未来戦略
第2節 宿泊関連ビジネス
2-1 シティホテルビジネスの現状と未来戦略
2-2 リゾートホテルビジネスの現状と未来戦略
2-3 ビジネスホテルビジネスの現状と未来戦略
2-4 日本旅館ビジネスの現状と未来戦略
2-5 民宿・ペンションビジネスの現状と未来戦略
2-6 民泊ビジネスの現状と未来戦略
2-7 ゲストハウスビジネスの現状と未来戦略
第3節 旅客輸送サービスビジネス
3-1 国際航空ビジネスの現状と未来戦略
3-2 国内航空ビジネスの現状と未来戦略
3-3 格安航空(LCC)ビジネスの現状と未来戦略
3-4 空港施設ビジネスの現状と未来戦略
3-5 鉄道ビジネスの現状と未来戦略
3-6 バスビジネスの現状と未来戦略
3-7 レンタカー・観光タクシービジネスの現状と未来戦略
3-8 クルーズ客船ビジネスの現状と未来戦略
第4節 まちづくり関連観光ビジネス
4-1 音楽イベントビジネスの現状と未来戦略
4-2 アートイベントビジネスの現状と未来戦略
4-3 ライティングイベントビジネスの現状と未来戦略
4-4 まつりビジネスの現状と未来戦略
4-5 町屋・まちなみビジネスの現状と未来戦略
4-6 史跡巡りビジネスの現状と未来戦略
4-7 地域おこし型観光ビジネスの現状と未来戦略
第5節 レジャー・サービス関連観光ビジネス
5-1 テーマパーク・遊園地ビジネスの現状と未来戦略
5-2 ブライダルビジネスの現状と未来戦略
5-3 農林漁業観光ビジネスの現状と未来戦略
5-4 アウトドアレジャービジネスの現状と未来戦略
5-5 温泉施設ビジネスの現状と未来戦略
5-6 エステ・リラクゼーションビジネスの現状と未来戦略
第6節 飲食・土産関連観光ビジネス
6-1 飲食店ビジネスの現状と未来戦略
6-2 駅弁・空弁等ビジネスの現状と未来戦略
6-3 フードイベントビジネスの現状と未来戦略
6-4 ワイナリービジネスの現状と未来戦略
6-5 酒蔵ビジネスの現状と未来戦略
6-6 道の駅ビジネスの現状と未来戦略
6-7 土産ビジネスの現状と未来戦略
6-8 サービス土産ビジネスの現状と未来戦略
第7節 教育関連観光ビジネス
7-1 観光関連大学・専門学校ビジネスの現状と未来戦略
7-2 観光関連資格取得ビジネスの現状と未来戦略
7-3 ミュージアムビジネスの現状と未来戦略
7-4 動・植物園・水族館ビジネスの現状と未来戦略
第8節 ニューツーリズムビジネス
8-1 MICEビジネスの現状と未来戦略
8-2 産業ツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-3 エコツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-4 コンテンツツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-5 スポーツツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-6 カルチャーツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-7 ヘルス/メディカルツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-8 ウェルネスツーリズムビジネスの現状と未来戦略
8-9 オンラインツーリズムビジネスの現状と未来戦略
第9節 注目の観光ビジネス
9-1 観光ITビジネスの現状と未来戦略
9-2 翻訳ビジネスの現状と未来戦略
9-3 遺産観光ビジネスの現状と未来戦略
9-4 旅行関連商品ビジネスの現状と未来戦略
9-5 IR(統合型リゾート)ビジネスの現状と未来戦略
9-6 新しい形態の宿泊ビジネスの現状と未来戦略
9-7 シェアリングエコノミービジネスの現状と未来戦略
9-8 ナイトタイムエコノミービジネスの現状と未来戦略
合同会社 観光ビジネス研究会 代表 加藤 弘治
かつて経験したことのない新型コロナウイルスの影響により、2022年も観光や観光ビジネスは大きな影響を受け続けています。
今後のわが国の観光を考える時、観光ビジネスを取り巻く大きな社会の変化が起きているということ、そして新型コロナウイルスの影響はまだ数年は続くと認識しなければならない中で、地域が持つ独自の「生活・文化の力」・「食の力」・「ひとの力」などを、新たな時代に組み合わせて価値を高め、新しい魅力を付加して我が国の発展に結びつけることが必要です。
2023年度版の観光ビジネス未来白書はこうした状況を踏まえた上で、「新しい目線での気づき」、「新しい価値の発見」で観光ビジネスに対する地域独自の価値や環境など地域が訴えるべき魅力を明確にすることをコンセプトに2023年度版を刊行させていただきました。
「観光ビジネス研究会」は、株式会社同友館のご協力を得て、2009年度に「観光ビジネス未来白書」を年度版として発刊以来、私たちは、わが国の国民性を活かしつつ、「高い科学技術を生かしたものづくり」と世界に誇る「豊富な観光資源を活かした観光振興」の両輪によって、安定的に豊かで幸せな国づくりを目指すべきであると訴えています。
2022年はカタール「サッカーワールドカップ」が世界に注目され、2023年にはフランス「ラグビーワールドカップ」なども開催されます。世界的なイベントは、世界的に評価される独自性によって、わが国の美しい四季や自然景観、長い時間をかけて形成された価値のある文化や歴史、きめ細かなホスピタリティ、洗練されたサービスマインドを認識させるきっかけになると期待され、わが国が素晴らしい「観光ディスティネーション」として大きく注目されることでしょう。
日本政府観光局(JNTO)によれば、新型コロナウイルスの影響からの脱出を図るため、外国人旅行者の入国制限を緩和しています。2022年の訪日外国人旅行者数は1月~10月の累計で1,527,200人、出国日本人旅行者数の累計も1,960,400人とまだまだ戻り切ってはいませんが、少しずつ回復の兆しが見えてきました。
全国的に人口減少が進み、地域経済のマーケット縮小や慢性的な人手不足も懸念される中で、わが国の観光や観光ビジネスに求められていることは、地方創生の柱としての経済効果の追求、観光に関心が強い元気で意欲的な人々の広がり、世界で通用する新しいビジネスモデルの構築への挑戦であることを認識し、新型コロナウイルスの影響の長期化を見据えて、観光ビジネス研究会は、観光に関連する分野の進むべき方向をお示しして参ります。
2023年1月
合同会社 観光ビジネス研究会
代表社員 加 藤 弘 治